割と多くの人が、投資はギャンブルと言います。さらに、ギャンブルの定義を調べてみると、投資自体もギャンブルの仲間のように書いてあったのです。そんなことはないだろうというわけで、今回はこれを考えていこうと思います。よろしくお願いします。

ギャンブルとは

gambling

 ネットで調べたところ「リスクを取って報酬を得ること」とありました。損をすることもあれば利益を得ることもある、ということでしょうけれど・・・。こう言ってしまうと、投資はギャンブルと言うことになります。それに「リスクを取って報酬を得る=ギャンブル」となると、おかしな話になりそうです。

社会に出ることはギャンブル?

てすと

family

 リスクにはたくさんのものがあります。家の外に出るだけでも、事故、犯罪、疲労、精神的苦痛など、たくさんの危険にさらされるリスクがあります。つまり、ギャンブルの定義をそのまま照らしてみれば、通勤のために人込みをかき分け、精神と体力をすり減らして会社や自身の業績を上げてお金を稼ぎ、家に帰って自分の時間を犠牲にして家族との関係性を高めることで自身の幸福を追求する。これがリスク(外出自体の危険性や毎日の疲労)と収益(幸福の追求)の関係となり、幸せな家庭を築くことがギャンブルになってしまいます。

ギャンブルの再定義

 世界各国の感覚は分かりませんが、少なくとも私は、家族というコミュニティを築くことをギャンブルと言いたくありません。普通に考えて社会に出てまっとうに働くことはギャンブルとは言いませんよね。それではまず、社会に出ることをギャンブルではないという結論を見出してみましょう。

パチンコを考える

 最初にギャンブルの代表としてパチンコを例に考えてみます。パチンコ店は、店側が儲かるシステムです。その中で負けてばかりいる人もいれば、中にはパチプロと呼ばれる勝率が高い人もいます。では、よく負けている人はどんな感覚でパチンコに行くのでしょうか。

勝ち負け

 パチンコでよく負けている人は、何よりも勝ち負けで考えています。今日は勝った!きょうは負けた!これに尽きます。その時の運任せで、時間がある時にパチンコ店に出向き、好きな台を打ち、勝敗に一喜一憂する。まさしくリスク(負け)を取って利益(勝ち)を取るギャンブルですね。

パチプロはギャンブルかどうか

 次に、パチンコで生計を立てる人のことを考えてみましょう。パチプロは、勝ち負けはもちろんですが、それ以前にパチンコ台や店のデータを取り、パチンコ台の仕様を根拠に収束を狙います。この方法なら理論上ではトータル収支がプラスになることになっています。もちろん、プラス収支に収束する台だけを打つ必要があるし、データが下振れして損をするリスクはあるので、一般的な労働者に比べて不安定です。

パチンコから離れて考える

 パチンコが嫌いな人は上のお話はつまらないと思います。ですので、別なお話をしましょう。例えば、今からとあるゲームをするとします。ルールは簡単です。

cointoss
  • 毎日、1日に1回、2枚のコインを投げるコインゲームを行う
  • 表が2枚の場合10,000円もらえる
  • 表が1枚の場合は2,000円支払う
  • 表が0枚の場合は5,000円支払う
  • 辞退すれば一度だけ10,000円もらえる
  • 年間契約で更新は自由。

 どうでしょうか。このゲームはギャンブルのような気がしますね。さらに付け加えて「今就職活動中でお金がない」とか「負けた時は家に帰ると怒られる」などという設定が付いたらなおさらギャンブルは避けて10,000円をもらって帰りたくなります。

収支はどうなるか

 計算すればすぐわかる話ですが、年間で約90,000円のプラスとなります(端数切捨て)。ちなみに、「就職活動中」や「帰ったら怒られる」ということで損失を避けようとする心理は「プロスペクト理論・損失回避の心理」と呼ばれます。(ダニエル・カールマン、エイモストベルスキー/1979年提唱)

ギャンブルの定義から見る

 ここでギャンブルの定義からコインゲームを考えてみます。

ギャンブルとコインゲーム

 このゲームは、収支の収束がどうなるか分からないうちは、ギャンブルの様相ですね。損をするのか得をするのか、不確定なリスクの上で勝負するので「リスクを取って利益を得る」例となります。しかし、気づいてしまえば年間90,000円増です。これではギャンブルとは言えません。むしろ、簡単にお金がもらえるのにやらない理由がありません。

ギャンブルとパチンコ

 ギャンブルが嫌いな人は多くいるので後回しにしましたが、パチンコがギャンブルであるのは間違いないありません。しかしパチプロはどうでしょうか。メーカー発表のパチンコ台の仕様に基づいて、データを集積し、統計を駆使して利益を狙う。こうして収益を継続して得られるのであれば、パチプロはギャンブルではないと思えます。

真・ギャンブルの定義

 では、以上の話からギャンブルを次のように再定義しましょう。

「結果が予測できないことに投資して利益を得ること」

 この定義ならどうでしょうか。家族と言うコミュニティ構築に、結果を想像しないことなどあるでしょうか。漠然としていても目標や夢見る結果を持つことでしょう。それに引き換え、お金が減るか増えるか、えいや!という感じで投資するのであれば、これはギャンブルでしょうね。

投資の基本の一つ

 投資の話に戻ります。投資の基本の中に「自分の知らない場所に投資しない」というものがあります。つまり、どうなるか知っているものに投資をしよう、ということです。

知っているリスク

 投資には様々なリスクがありますが、長期投資の場合は企業の成長に関するリスクが一番大きな問題となります。短期的な上振れや下振れのリスクはあまり関係ありません。長期投資を勧める当サイトとしては、投資の一番のポイントが企業の成長性ということになります。

知らないリスク

 では、何も勉強せずに投資したとしましょう。例えば最近のAI関連株が上がっているらしいから投資したとします。何も知らないのであれば、これから上がるのか下がるのかわかりませんね。これは投資と呼べるでしょうか。無謀としか言いようがありません。

結論:株式投資はギャンブルではない(例外あり)

chart3

 結論として投資はギャンブルではないと言って良いでしょう。しかし、パチンコでもコインゲームでも株式投資でも、知っているならギャンブルではなく投資で、知らずに勝ち負けのリスクだけで戦うならばギャンブル、という線引きになります。つまり、株式投資も適当にやればギャンブルということになります。

以上、ありがとうございました。